はじめに
はじめまして!この度はお買い上げいただきありがとうございます。
D2Cとは(Direct to Consumer)に略称でメーカーやブランドが代理店や小売り店を介さず
自社のECサイトから直接商品を消費者に販売する方法を指します。
D2Cの特徴は販売活動のすべてがオンラインで完結する点です。
SNSや自社ECサイトの運営、コンテンツマーケティングなどによって
顧客との接点を持ち、そのままオンラインで取引を行います。
近年、D2Cブランドは非常に注目されています。
その理由は企業側にとって消費者にとってもお互いにメリットが大きいからです。
D2Cはすべてぼ経済活動のモデルになると言われています。
D2Cの本質とは何なのか?
ぜひ、最後までお付き合いください。
第1章:従来型eコマースの必勝法
本書のメインテーマはD2C戦略ですが、まずはD2Cの土台となる「eコマース」について知っておきましょう。
eコマース(EC)とは「ネットワークを介して契約や決済を行う、インターネットでものを売買することの総称」です。日本で有名なECサイトは、
・楽天
・Amazon
・Yahoo!ショッピング
・ZOZOTOWN
などです。
初心者でも分かるeコマースの歴史変移
現代において、私たちの生活を便利にしてくれるeコマースですが、これまでどのような経過を辿ってきたのでしょうか。
eコマースの歴史変移について解説します。
eコマース誕生の背景としては、パソコンやインターネットが一般家庭にも普及するようになったことです。
現在の「大手ECサイト」と呼ばれるものの多くは、この黎明期に誕生しています。具体的には
楽天市場:1996年
Yahoo!ショッピング:1999年
Amazon:2000年
などです。
現在はあらゆる商品を取り扱っているAmazonですが、最初は「本を売るためのECサイト」としてスタートさせています。
しかし当初はあまり認知されておらず、積極的にeコマースを活用している人はほとんどいませんでした。
この頃はECサイトが少しずつ普及して便利と言われるようになったが、一方で消費者トラブルも多い時期でした。例えば注文した商品に対して、
・数量
・サイズや色
・送り先
・請求金額
などが違うといったミスが多く、よく消費者からも「ネットでの注文は信用できない」と言われていました。
まだeコマースが上手く仕組み化されていなかった時期といえます。
他にも
「サイトが分かりにくく、誤ったボタンを押してしまう」
「プレゼント用のラッピングをオプションで追加したのに、されていなかった」
「納品書に金額が記載されており、相手方に贈答品の金額が分かってしまった」
などの問題もありました。
しかしこれらの問題に対して、対策も少しずつ進みました。
特に情報漏洩問題に対する「個人情報保護法」が整備されたことは大きく、後の大きな発展期へとつながります。
発展期ではサービス開発が進み、たくさんの便利なサービスが世の中に出回りました。
具体的には
・iPhoneの発売
・Amazonが「フィルメント by Amazon(FBA)」サービスを開始
・Amazonや楽天が即日配送サービスを開始
などです。
これにより、ECショップの利用が一気に便利になったといえるでしょう。
また消費者が増えるにつれ、eコマースをビジネスとして利用する人も現れました。
例えば「フィルメント by Amazon(FBA)」は一定の手数料を支払うことで、Amazonが商品を保管から配送まで請け負ってくれるサービスです。
これによって、個人でも商品を気軽に仕入れ・出品できるようになりました。ECサイトのサービスを使いこなして「転売ビジネス(せどり)」が浸透した時期です。
変革期では、ECサイトが様々なサービスと組み合わせて使えるようになり、ますます便利になりました。
代表的なものは、SNS(この時期はTwitter・Facebook)です。SNSの普及によって、ネット上で気軽に個人同士がつながれるという大変革が起きています。
そしてeコマースとSNSを組み合わせたビジネスも誕生しました。
例えば、ブログやSNSでおすすめ商品の広告を貼る「アフィリエイト」です。
このようにECサイトが他のインターネットサービスと複合的に利用できるようになり、さらにECサイトの市場が拡大したといえるでしょう。
他にも2013年には、Yahoo!がYahoo!ショッピングの手数料を無料にしました。
これによって出品にかかる経費がなくなり、誰でも気軽にネットショップを始められるようになりました。
今ではネットショップの王道となっている「メルカリ」も2013年に誕生しています。
他には、宅配サービスの充実も進みました。
Amazonでは「コンビニ受け取り」や「宅配BOX受け取り」を始め、宅配しても本人が不在で商品が受け取れないといった問題も解消されています。
さらに「1度カード情報を登録すれば、再度入力しなくても買い物ができる」など、1つ1つの充実度は小さいものの、eコマースはどんどん便利になり、利用者数も年々増え続けています。
eコマースのメリットとデメリット
これだけ浸透したeコマースですが、メリットとデメリットが存在します。
D2Cブランドを作るうえでメリットを最大限活かせるよう、ポイントを押さえておきましょう。
eコマースのメリットは、大きく以下の4つです。
①:どこでも買い物ができる
②:365日24時間いつでも買い物ができる
③:店舗販売に比べて経費がかからない
④:マーケットの規模が大きい
①②はネットを使ったショップのため、365日24時間いつどこからでも商品やサービスの購入ができます。実店舗には真似できない、非常に大きなメリットです。
③についてはオンライン上の店舗であるため、家賃や水道光熱費などの固定費がかかりません。
そして店舗は会計や商品陳列などに人手が必要で、その分の人件費もかかります。
もちろんeコマースも在庫確認や配送手続きなどの人件費はかかりますが、それでも1か所でまとめてできる作業が多く、店舗販売に比べて人件費は少なくて済みます。
④については、eコマースは実店舗に比べて明らかにマーケットが巨大です。
実店舗の場合、そこの近辺にいる人しか顧客になりませんが、eコマースであれば全国(ものによっては世界中)が商圏になります。
一方eコマースには、デメリットも存在します。具体的には以下の3点です。
①:商品を実際に見て確認できない
②:配送に時間がかかる
③:集客が難しい
①については、服のような「サイズ感が問題になるもの」は特に大きなデメリットです。
他にも「色が思っていたのと違う」などの理由で返品されるケースも多く、実物を直接見ながら購入できないことは、eコマース最大のデメリットといえるでしょう。
②については、店舗で買えばすぐ商品が手に入ります。しかしeコマースの場合は、最低でも1日程度は時間がかかります。
③の理由は、商圏が全国に広がる分、全国の同業他社がライバルになるからです。
さらにライバルが多いだけでなく、eコマースは専門的知識を持っていないと集客が難しいことも問題です。実店舗を使った集客であれば、
・目立つ看板を作る
・店の前で呼び込みをする
など、誰にでもできる集客方法が存在します。
しかしeコマースを使った集客の場合、独自のマーケティング戦略が必要です。
具体的には
・SEO対策
・リスティング広告の活用
などがありますが、これらは専門的知識を持っていないと活用できません。
そのためご自身もしくは社員が勉強するか、専門家に運用を外注することが必要です。
eコマースを成功させる3つのステップ
では実際にeコマースを成功させるには、どうしたらいいのでしょうか。
その解決策は、以下3つのステップを順に設計することです。
まずはじめにCX(カスタマー・エクスペリエンス)を高めましょう。
CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは「商品に関連する顧客体験」で、この体験満足度を向上させることが大事という考え方です。
具体的には
・サイトの構造をシンプルにする
・購入ボタンを分かりやすくする
・過去の閲覧履歴から、おすすめ商品を紹介する
・問い合わせには、すぐ丁寧に対応する
・購入後にアフターフォローをする
など、1つ1つは細かいことばかりです。
とにかく顧客がストレスを感じないように、細かな部分まで工夫を凝らしましょう。
次は、自社ECサイトのSEO対策をします。
SEO対策とは、ネット検索時に自社サイトが上位表示されるための施策です。
このSEO対策を活用しながら、コンテンツマーケティングを行います。
コンテンツマーケティングとは、人の悩みを解決するお役立ち記事を作成し、その記事をフックに商品購入までつなげる手法で、ECサイトへの集客方法としては最も一般的な方法です。
例えば、保湿クリームを取り扱う会社なら「肌荒れに悩んでいる人」に向けて、肌荒れの原因と対策方法をまとめた記事を書きます。
このとき記事の最後に、肌荒れを防ぐのに効果的なアイテムとして、自社の保湿クリームを紹介しておきます。
役立つコンテンツを提供することで、顧客から「お役立ち情報を提供してもらった!」と感謝や信頼を獲得できます。
丁寧な記事を作れていれば、さらに一部の人が商品購入につながるでしょう。
こうして少しずつ顧客との関係性を縮め、リピーターを増やしていくのです。
コンテンツマーケティングが確立できたら、次はECサイトへの流入経路を増やしましょう。
具体的には「自社が提供する商品やサービスに興味を持つ人は、どこにいるのか?」を考えます。
例えば、化粧品を扱っている会社が「化粧品に関心を持つ人は、Instagramを活用しているのでは?」と推測したとします。
となれば、Instagramから自社サイトにつなげる導線を考えましょう。
代表的なものは、自社のInstagramアカウントを伸ばす方法やInstagram広告を使う方法です。
このようにターゲット層となる人がネット上のどこにいるのかを見極め、ECサイトに辿り着くまでのルートを多く確保できるように努めます。
第2章:新しい生活様式でのD2Cブランドとは
D2Cとは「Direct to Consumer」の略称で、「メーカーやブランドが代理店や小売店を介さず、自社のECサイトから直接商品を消費者に販売する方法」を指します。
近年多くの企業が注目している販売方法です。そこで第2章では、D2Cブランドについて詳しく解説をしていきます。
近年、D2Cブランドが注目されている理由とは?
近年、D2Cブランドは非常に注目されています。その理由は、企業側にとっても消費者にとっても、お互いにメリットが大きいからです。
これまで商品が消費者に届くまでには、メーカー→卸売業者→小売業者など、いくつかの仲介業者を挟む流れが一般的でした。
メーカーと消費者が直接つながれなかった時代は、複数のメーカーを取りまとめる仲介業者がいることで、販売がスムーズになったからです。
しかしインターネットの普及により、現代ではメーカーやブランドが直接消費者に商品を販売できるようになりました。
それによってD2Cという新たなブランドが誕生したのです。D2Cには、以下の具体的メリットがあります。
・仲介手数料がかからない
・顧客と信頼関係を築きやすい
・ブランドコンセプトが伝わりやすい
特にアパレル業界では、D2C化に向けた動きが顕著です。
なぜならアパレル企業はファンを作るために、ブランドコンセプトを伝えることが重要だからです。
例えば同じ服を購入するのでも、Amazonで購入するよりも自社のECサイトから購入してもらう方が、よりブランドの雰囲気が伝わりファンになってもらえるでしょう。
このようにデザイン性を重視する商品こそ、D2Cブランドの価値は高いと考えられます。
日本のEC市場はD2Cブランドに変わるのか?
これから日本のEC市場は、さらなるD2C化が進んでいくと予想されます。
なぜなら以下2つの背景によって、年々D2Cがやりやすくなっているからです。
・企業と顧客が直接つながれるようになった
・企業と顧客が関係性を築きやすくなった
特にSNSの普及によって企業と顧客が直接つながれるようになり、SNSを活用できれば、企業は直接顧客に広告を打つことができます。
またSNSは直接顧客とやりとりができるため、顧客との関係づくりにおいても有効な手段です。
こうした時代の変化から、適切なPR方法さえ分かっていれば、D2Cが成立するようになりました。
そのため多くの企業がWebマーケティングを研究しています。
D2Cブランドを成功させるには
D2Cブランドを成功させるには、集客方法を構築できるかがポイントです。
具体的に成功している企業は、以下の3つを満たしています。
①:ターゲット顧客が明確である
②:独自の世界観を演出している
③:SNSでファンを作れている
D2Cブランドを成功させている企業ほど、ターゲット顧客が明確です。
ある程度ターゲットを絞り込むことによって、刺さる商品が完成します。
また独自の世界観という観点も大切で、商品力だけでは他社に真似されてしまうからです。
例えばスターバックスコーヒーの店内は、非常に落ち着く空間が用意されています。
あれは他社にはない、独自の意識があるからです。
・自然を感じられる内装
・落ち着きを感じられるLED照明
・室内は全席禁煙
このようにスターバックスコーヒーはオリジナルの工夫を凝らし、独自の世界観を演出しているのです。
SNSでのファン作りがD2Cを成功させるために必要な理由は、SNSが顧客と1番近い距離感になれるツールだからです。
多くの人にとって、テレビCMで知った商品はどこか遠い存在に感じます。
しかしSNSは多くの人が日常的に使っているため、SNSで触れた商品はより身近に感じやすく、距離が縮まりやすいのです。
第3章:さな会社が実践する「DX」活用法とは
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは「デジタル技術によって、人々の生活に良い影響を与える変化」を指します。
しかしマーケティングにおいては「企業がデータやデジタル技術を活用して商品・サービス・ビジネスモデルを変革し、競争上の優位性を確立する」といった意味合いで使われることが多いです。
この第3章では、顧客が商品を購入し、リピーターとなってもらうための具体的手法を解説していきます。
診断系からの見込み客を獲得する方法
見込み客を獲得する方法で一般的なのは「リードナーチャリング」です。
リードナーチャリングとは「顧客育成」のことで、見込み客が商品購入まで辿り着くための具体的な導線をイメージします。
有名な購入プロセスとして「AIDMA(アイドマ)」があります。
A:Attention(注意)
I:Interest(興味)
D:Desire(欲求)
M:Memory(記憶)
A:Action(行動)
これは「人がどういう心理を経て商品購入まで至るのか」をステップ形式で解説したものです。
大手プライベートジム「ライザップ」の無料カウンセリングに申し込むまでのステップを例に解説します。
①街中でライザップの広告を目にする → Attention(注意)
②家に帰ったら、キャンペーン情報の書かれたチラシが届いている → Interest(興味)
③「半年で10kg痩せた!」などの成功事例を見て、自分もダイエットに成功したいと思う → Desire(欲求)
④家でネットサーフィンをしていたらライザップのネット広告が出てきて、ダイエットしたかったことを思い出す → Memory(記憶)
⑤とりあえず話だけでも聞いてみようと思い、無料カウンセリングに申し込む → Action(行動)
多くの場合、人はこのようなステップを踏んで商品を購入しています。
デジタルコマースをサポートする処方箋「CRM法」
CRM法とは「Customer Relationship Management」の略称で、顧客と良好な関係を築き、ファンを獲得する手法を指します。
特に小さな会社は商品力で勝負しても大企業には及ばないため、このCRM法が有効です。
ではどのように良好な関係を築くのか。その一例として「顧客属性に合わせた配信をする」ことです。
・性別
・年齢
・住んでいる地域
・既婚か未婚
・職業
に合わせて配信内容を変え、顧客と良い関係性を築いている企業があります。
実際20代の男性に響く言葉と、50代女性に響く言葉は違いますよね。
このように同じ内容のメールでも表現を変えることによって、顧客は「自分に向けて送ってくれている!」と思うのです。
ファンコミュニティの構築方法
ファンコミュニティを構築することも、顧客獲得には重要な考え方です。
ここで注意したいポイントとして、ファンコミュニティの狙いは、ファンをたくさん集めることではありません。
ファンコミュニティが効果的な理由は、ファン同士のつながりが生まれると、企業と顧客の関係性も深まるからです。
例えば、あなたが友達から紹介された異性と付き合うことになった場合、紹介してくれた友達はより大事な存在に感じませんか?
このようにファン同士のつながりができると、企業と顧客の関係性も深まっていくのです。
さらにファンコミュニティができると、ユーザーからの声も集めやすくなります。
ではファンコミュニティはどのように作ったらいいのか。作り方は以下の5ステップです。
①:集客
②:見込み客の獲得
③:フロントエンド商品を販売
④:バックエンド商品を販売
⑤:ファンコミュニティに参加
まずはホームページやブログ・SNS・広告などのツールを活用し、多くの人から認知を集めます。(①)
その中からできるだけ多くの見込み客リストを作ります。メルマガやLINE公式アカウントに登録してもらい、見込み客をリスト化できる工夫が必要です。(②)
その後連絡をし、自社商品の価値を感じてもらうために、フロントエンド商品を提案します。フロントエンド商品は
・価格が安い
・すぐに効果を感じられる
ものを意識しましょう。(③)
フロントエンド商品を購入いただいた方に、次は本命商品となるバックエンド商品を提案します。
多くの企業は、このバックエンド商品を販売することによって大きな利益をあげています。(④)
最後にバックエンド商品を購入いただいた方に、ファンコミュニティの案内をします。
コミュニティに参加してもらうことによって、よりコアなファンになっていただくのです。
この5ステップが自然な流れとなるように設計しましょう。
第4章:顧客体験を最大化にするD2Cブランド設計法
最後に第4章では、さらに具体的な「D2Cブランド設計法」について解説していきます。
1つ1つは細かい配慮・工夫ですが、ECサイトを使ったD2Cでは細かな配慮が行き届くかによって、売上にも大きな差が生まれます。
具体的な手法としては「PNP設計法」が有効です。これは
・プロダクト(Product)
・ネーミング(Naming)
・パッケージ(Package)
の頭文字を取ったもので、D2Cブランドを販売するには、この3つをしっかり設計することが大切です。
それぞれ順番に解説していきます。
プロダクトはどのようにして作る?
まずはじめに設計するのはプロダクトです。プロダクトが決まることで、適切なネーミングやパッケージを考えられるからです。
プロダクトを設計する時に大切なのは、以下の3つをかけ合わせるです。
①:自社ができること
②:世間から求められていること
③:やりたいこと
①については、これまでの経験や実績が評価されます。
例えば「これからラーメン屋を始めます!」という人と
「これまで有名ラーメン店で10年店長をしていました!」という人では、
後者の人が作るラーメンの方が美味しそうな気がしませんか?
ビジネスも同様で、自社の信頼に足る商品を作ることが大切です。
②については、まだその問題が解決できていない、もしくは解決手段が少ないものを選びましょう。
例えば「体が疲れている人に向けて、マッサージ店を開こう!」と思っても、すでに町中にはたくさんのマッサージ店があります。
もしマッサージ店をやるなら他社との差別化を図り、未解決のニーズが満たせることをアピールしましょう。
③については、自社ならではのストーリーを届けることが大切です。
例えば幼い頃から難聴に悩んでいた人が「使いやすい補聴器を開発したい」と言ったら、どこか力強いストーリーを感じませんか?
「使命感」「自社ならではのやりたい理由」をアピールすると、顧客の心に刺さるPRができるでしょう。
ネーミングを売り方に連動させる
プロダクトができたら、次はネーミングを考えます。
ネーミングはとても大切で、ネーミングによって顧客から覚えてもらえるかどうかが大きく変わるからです。
実際に主観やなんとなくでつけられたネーミングは、マーケティング的に失敗している事例がほとんどでした。
ネーミングのポイントは
・コンセプトが伝わる
・短い
・シンプル
・覚えやすい
・競合他社と似ていない
です。必ずしもすべて当てはまっている必要はありませんが、これらの視点を持ってネーミングをつけるように意識しましょう。
例えば「ハッピーターン」というお菓子は、日本が不景気だった頃に、幸せ(ハッピー)が戻ってくる(ターン)ようにと思いを込めて開発されたものです。
これは上記5つの条件をすべて満たしたネーミングといえるでしょう。
またネーミングが決まったら、すでに商標登録がされていないか商標審査を行うことも必要です。
パッケージは捨てるモノではない
最後にパッケージを考えます。パッケージは意外と軽視されがちですが、実は大きな役割を持っています。
具体的な役割は以下の2つです。
・商品を購入してもらう
・顧客の記憶に残ってもらう
まず商品を購入してもらうためのパッケージ作りでは、以下の点を心がけましょう。
・目を引くデザインになっているか
・コンセプトが伝わるか
そして「捨てるのがもったいない」と思われるパッケージは、顧客の手元に残り続けるため、忘れられない商品となります。
例えばシューズブランド「ジョーダン」は、このような三角形の靴箱を開発しました。
スタイリッシュで収納がしやすいことに加えて、おしゃれさも兼ね揃えています。
こうした工夫によって顧客は「手元に置いておこう」と思い、忘れられない商品になるのです。
【ジョーダンの参考資料】
おわりに
いかがだったでしょうか?
D2Cがなぜ注目されているのかが理解して頂けたかと思います。
D2Cは他社の事情に左右されることが少なく、サービスや商品に対して柔軟に調整できます。
商品を顧客に直接届ける為、顧客からの声を商品やサービスに反映しやすく、PDCAも素早く回せるのが
D2Cの特徴です。
小さな会社の為のD2Cブランド大全
著者:通販プロデューサー 西村公児